I wanna makerとGameMakerでのアイワナ開発比較
どうもこんにちは、今年GameMakerStudio2を購入しましたオレンジです
最近噂になっているI Wanna Makerをダウンロードして、1つステージを作ってみました。
実際に作ったんですけど本当に作りやすく、数日しか開発してないんですけど思ったよりクオリティ高いのが出来ました。
そこで、GameMakerでの開発経験が10年近くある自分の目線からの、I wanna makerとGameMakerの違いについて話して行けたらなと思います。
特に今GameMakerでアイワナ開発している人、今はI wanna makerで作ってるけどGameMakerも気になるって人は読んでみて欲しいです。
今回の記事を書くために作ったステージはこちらになります。「J4DV-D6QQ」
色々ギミック詰め込んだのでぜひプレイしてみてください!
(とりあえず結論だけ読みたいという人は、「 比較まとめ」まで飛んでください)
I Wanna Makerとは
現在(2023/11/14)Steamでダウンロードできるアイワナ作成ツールです。
store.steampowered.com
オリジナルとなったI wanna be the guyのようなゲームを作るのに特化したゲームエンジンのようなものですね。
2023年の11/10に正式リリースされ、対応プラットフォームはPC(Steam)となっています(日本語に対応!)。
自分も正式リリースされたとの噂を聞いて早速ダウンロードしてきました。
特徴としては下記が挙げられます。
- プログラミング無しでアイワナのゲームを作れる
- 他のユーザーが作ったゲームをプレイ可能。さらにそのゲームをエディターで表示させることも可能
- テストプレイしながらステージ編集が出来、その場に即時反映される(ホットリロード)
- トゲやリンゴなど、アイワナの鉄板ギミックも含めたオブジェクトの数々が70種以上
- 用意されたBGMも150種以上存在し、使用制限等はない。動的に曲を変えることも可能
ざっとあげるとこんな感じです。正直ここまでクオリティ高いのが無料で遊べるだけでも凄いですね。
本題
上で記述した通りI wanna makerは制作ツールとしてもプレイするにしても非常に優れたゲームです。
ただ、代々アイワナ制作とはGameMakerを使用して作られたものが多く(全部では無いですが)、今GameMaker使ってる人からするとどっちを使うか悩みどころだと思います。
そこで、10年近くGameMaker触ってきた私目線でのI wanna makerとGameMakerの違いについて書きたいと思います。参考になれば幸いです。
I wanna makerの方が優れている点
まずはI wanna makerの方が優れている点を上げます。
プログラミングを書かなくていい
これに限ると思います。学習コストに雲泥の差があります。
もちろんI wanna makerも勉強しないといけないことは沢山ありますが、プログラミングを学ぶよりかはかなり少ないです。
さらに、プログラミングを書かなくて良いとはつまり、バグ修正をしなくて良いことでもあります。
これは開発期間の1/3ほどスキップできるほど大きいです。
I wanna makerをオススメします。
画面エフェクトが凝れる
I wanna makerでは画面エフェクトを出せるのですが、それが非常に凝っており良い雰囲気を出せます。
例えば、周りを暗くするライトのようなエフェクトや、雨が降り雷が鳴る嵐なんてのもあります。
このような画面演出をGameMakerで綺麗に作るのは難しく、さらにGameMaker8.0(8.1LITE)ではシェーダー機能がないため、
凝った演出を作ろうとすると有料のGameMakerを使わないといけません。
これを無料でできるI wanna makerは控えめに言って最高です。
ゲーム内で公開機能がある
これも結構大きな利点だと思っています。
I wanna maker内で作ったゲームを公開できるだけでなく、クリア率やいいね!の評価機能などがゲーム内に存在し、
ユーザーからのフィードバックを受けやすい機能がついています。
さらに、作られたゲームを「エディターで表示」させる機能が存在し、他の人がどうやってステージを作ったのか見ることができます。
この「エディターで表示」機能が非常に優れており、I wanna maker内でどうやって他の人が作っているのか学ぶことができます。
GameMakerで作られた作品だと、開発環境をもらうか開発者が技術ドキュメント等を書かない限り作り方を見ることができないため、
これがI wanna maker内で行えることは開発モチベにも繋がる良い機能だと思います。
GameMakerの方が優れている点
ここからはI wanna makerと比較してGameMakerの方が優れている点をあげます。
リソース素材が自由に使える
ここが最大の利点と言えるでしょう。
I wanna makerは用意されたリソースしか使えませんので、
好きなイラスト、好きなBGM、SEでゲームが作れるのがゲームエンジンを使う利点となります。
自分の描いたイラストまで使用できるため、それらを使いたい人は必然的にGameMakerを使うことになるでしょう
ステージ、オブジェクト作成の幅が広い
ここもリソースに並んで自由に作れることは大きな利点と言えます。
ただ、リソースと違ってこちらはプログラミング技術がある程度必要になるため
自分の理想の作品を作れるようになるまでは時間が必要かもしれません。
慣れてくれば自分だけのゲームが作れるようになり、それが作れる魅力は唯一無二と言えるでしょう。
GameMakerについて学べる
GameMakerでゲームを作ればGameMakerを学べる...これは当たり前のことですが、
I wanna makerを学ぶ以上に大きな効果があります。
必然的にプログラミングを学ぶことになるので、ここで学んだ知識は他の分野や就活で活かせます。
実際に自分はGameMakerからプログラミングを学び、それらで得た知識を就活で使って今はゲームプログラマーになりました。
今のご時世、プログラミングが出来るというのは強力な武器となります。
また、GameMakerはアイワナ作成用のゲームエンジンではなく汎用的なゲームエンジンのため
慣れてくるとアイワナ以外のゲームも作れるようになります。
就活だけでなく、趣味の幅も広がるためおススメです。
比較まとめ
開発の手軽さ、作った作品のリリースのしやすさはI wanna makerに軍配があがりますが、
素材の自由度、開発の自由度にはGameMakerの方が優れています。
項目 | I wanna maker | GameMaker |
---|---|---|
開発難易度 | 優しい | 難しい |
画面エフェクト | 既に用意されている(高品質) | 自分で組む必要がある |
リソース | 用意された素材 | 何でも使用できる |
ギミックの自由度 | うまく作ればある程度自由 | プログラミングが組めれば自由 |
公開環境 | 既に用意されている | 自力でアップロードする必要がある |
自分の作ったイラストやオリジナルのリソース素材を使いたい、という方はGameMakerを使うのがいいと思います。
また、完全無料で高クオリティのアイワナが作れるところもI wanna makerの魅力であると思います。
自分も今回初めてI wanna makerでアイワナを作ってみましたが、作れるギミックの幅は広く
数日で1作品できたので非常に使いやすい環境でした。
もし今GameMaker8.0(8.1LITE)を使っている人で、使用するリソースにこだわらないのであれば
I wanna makerを使ってみてもいいと思います。
逆に、既にGameMakerStudio1や2を触っている人は引き続きそちらを使っていった方がいいと思います。
もう作り慣れているはずですし、クオリティ高い作品作れます。
それと、これは開発環境とは別の話ですが、
I wanna makerでは自由なリソースが使えない分、逆に著作権違反するリソースが必ず使われていないことも約束されており、
動画サイトでのプレイ投稿や、配信サイトでの配信が安全に行えるため、
今後はI wanna makerでのプレイ、配信が増えることが予想されます。
なので、今の環境ではI wanna makerで作ったアイワナの方がプレイされることは多くなりそうです。
それも踏まえたうえで、自分に合った環境でアイワナを作っていくと良いでしょう。
終わりに
今回はI wanna makerとGameMakerでのアイワナ開発環境について比較してみました。
思ったよりI wanna makerのクオリティが高く、今後はI wanna makerメインになる人も増えてくるのでは?と言った印象です。
自分のように長くGameMakerを使っているような人は、引き続きGameMakerで作ることになりそうですが、
公開環境の優秀さからI wanna makerで作るのもアリだなと思いました。
比較はしたものの、どっちも使うと言う選択肢もあると思います。
どっちの開発環境も魅力があって捨てがたいですね。
自分としては、今後もGameMakerを使い続けますが、I wanna makerでの開発もしていきたいと思います。
それでは、良きアイワナ開発ライフを!!